VDIが「遅い」と言われたとき、情シスが最初にやるべき切り分け― 原因が分からない状態から抜け出すための実践的アプローチ ―
- akariisozaki
- 12 分前
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はじめに:よくある相談
VDI や DaaS を運用していると、情シスには次のような相談が頻繁に届きます。
「なんとなく遅い」
「時間帯によって使いづらい」
「前よりレスポンスが悪くなった気がする」
しかし、いざ原因を聞かれると、
CPU 使用率はそれほど高くない
ストレージも枯渇していない
障害アラートも出ていない
という状況で、説明に詰まってしまうケースは少なくありません。
本記事では、「VDIが遅い」と言われた瞬間に、情シスが最初に整理すべき視点を実運用の観点で解説します。
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なぜ「遅い」の正体が分からなくなるのか
多くの現場で共通しているのは、問題を“体感”ではなく“数値”で説明できない点です。
VDI のパフォーマンス問題は、
仮想マシンのリソース不足
ネットワーク遅延
ログオン/ログオフ処理
プロファイル肥大化
バックエンド(AD / FS / 認証)の遅延
など、複数要因が重なって発生します。
にもかかわらず、情シス側では
CPU / メモリの平均値
ホスト単位のリソース使用率
といった “基盤視点の指標” しか見ていないことが多く、ユーザー体験(UX)との間にギャップが生まれます。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
切り分けの第一歩は「UXを分解する」こと
「遅い」という言葉を、まず以下に分解します。
ログオンが遅いのか
操作中の反応が悪いのか
画面描画(FPS)が不安定なのか
特定アプリだけが遅いのか
時間帯依存なのか
この段階で重要なのは、“平均値”ではなく“ユーザー単位・セッション単位”で見ることです。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
UX観点で見ると、初めて見えるものがある
ここで有効なのが、ユーザー体験を軸に可視化できるツールです。
たとえば Liquidware の Stratusphere UX では、
ユーザーごとの UX Score
ログオン時間の内訳(GPO / プロファイル / 認証)
CPU / IOPS / ネットワークの相関
時系列での劣化傾向
といった情報を 1ユーザー単位で追跡できます。
これにより、
「遅いと言っているのは全体の何%か」
「特定条件のユーザーに集中していないか」
「基盤問題か、ユーザー環境依存か」
を 感覚ではなくデータで説明できるようになります。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
実運用でよくある“落とし穴”
実際の運用では、次のようなケースが頻発します。
一部ユーザーだけが慢性的にUXが低い
ログオン時間だけが突出して長い
CPUではなく I/O Wait が原因
ネットワーク遅延が“瞬間的”に発生している
これらは 従来の監視では見逃されがちですが、UX視点で見ると初めて一貫した説明が可能になります。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
「見える」ようになると、次にやるべきことが変わる
原因が可視化されると、対策はシンプルになります。
リソース増強が必要なのか
プロファイル設計を見直すべきか
端末(シンクライアント)側の最適化か
運用ルールの問題か
重要なのは、「なんとなく改善策を打つ」状態から脱却できることです。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
まとめ:VDIの問題は“UXの言語化”から始まる
VDI / DaaS のパフォーマンス問題は、技術的に難しいというより、説明が難しいケースが大半です。
ユーザーの不満をどう整理するか
情シスとしてどう説明責任を果たすか
改善の優先順位をどう付けるか
これらは UXを軸に可視化できるかどうかで大きく変わります。
日本国内では、IGEL OS や Liquidware(Stratusphere UX / ProfileUnity)を単なる製品としてではなく、VDI / DaaS の設計・可視化・運用まで含めて扱う一次代理店として支援しているのが 株式会社Welfeed です。
VDI の「遅い」をどう説明すべきか悩んだとき、まずは“見える化”から始めることをおすすめします。



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